仕事

生理的リズムに合わせるのが最適

からだには、生体のもつ自然のリズムというものがあります。人間の活動能力を支配しているのは、交感神経や脳下垂体・副腎系の働きによります。
これが昼間は働いて夜は眠るという、ごく自然の生活習慣の場合にはどうなっているのでしょうか。これは、血液中の副腎皮質ホルモン( 血中コルチゾール) の量をはかるとわかります。

午前9時ごろが1日のうちでいちばん活動的な条件にあり、午後からは機能が低下しはじめ、睡眠中は最もリラックスしています。そして、朝、日がさめる2~3時間前から機能が急速に増加してきます。いっぼう血圧のほうは、副腎皮質ホルモンがいっせいに分泌している午前9時では、1日のうちでピークに達しますが、午後5時以降になると下がりはじめ、睡眠中はいちばん低くなるのです。

つまり、自然のリズムからいうと、午前9時から午後5時ぐらいまでが、最も生体は活動に適しており、この時間帯に仕事をするのが、いちばん能率が上がるというわけです。

同じ仕事をするなら、この能率よい時間帯を利用するのが得策です。それを、出勤して無駄に時間を費やし、「仕事がしきれなかったら残業すればよい」などとたかをくくっていると、あてがはずれます。

午後5時以降の生体の能率は低下してきますから、うまいぐあいに仕事が進むはずはないのです。それも無理をすれば、ストレスが加わりますから、副腎皮質ホルモンの分泌もふえ、血圧も上がり、そのときは仕事も片づくかもしれません。

ふだん忙しくて、勤務時間内に仕事が終わらず、残業の連続の人は、なれという現象でなんとかよい仕事もできることでしょうが、日ごろ残業になれていない人の場合は、こんな異常状態が2日も3日も続いたら、ストレスの塊でクタクタになるのは必定です。
要するに、1日の仕事は勤務時間内に終わるように、計画を立てて働くことが、健康にもよいのです。

肉体労働がきついとき

昔は、重労働をすると血圧が上がり、脳卒中がおこりやすくなると考えられた時代があります。それは、日本の農村地帯に高血圧や脳卒中が多発していたこと、特に脳卒中が多い秋田県の特徴の1つに、1人当たりの耕地面積が広いという点が注目されていたからです。

しかし現代流に考えれば、からだをよく動かしている人の血圧は低く、また同じ高血圧の人でも、運動訓練によって血圧が下がるということが知られています。
したがって、肉体労作業に従事するからといって、それ自体が高血圧や脳卒中をもたらすことはないのです。

欧米では、肉体労務者は心筋梗塞にかかりにくいという点を注目しています。ただし、労働が激しい場合は、食事のとり方に気をつけなければなりません。

多くの熱量をとらなければならないために、どうしても主食偏重になってしまい、栄養のバランスがくずれてしまいがちです。それに発汗が多いので、食塩を多めにとってしまうことも血圧には悪条件ですから気をつけましょう。労働量に見合うたんばく質を十分補給しさえすれば、からだは耐えられるのです。

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