できるだけ食品の力で下げる
自然のままの食生活を営んでいる未開の原住民が、食塩をほとんどとらず、血圧も高くならないことはよく知られています。
南米アマゾンの秘境に住むヤノマモインディアンは、Ⅰ日にとる食塩量がわずか0.1gということです。
それだけでも彼らが絶対に高血圧にかからない理由がわかりますが、さらに驚くべきことに、カリウムを8gもとっているのです。
日本人のカリウム摂取量は国際的にも少ないと有名ですが、平均して 2gそこそこです。つまり彼らは日本人の4倍ものカリウムをとっているのです。
これが高血圧発生をゼロにしているもう1つの理由です。
つまりカリウムは、少なくとも1日に2.5g、理想をいえば1日3gはとりたいものです。ただ薬物としてカリウムを補給しても、この場合は細胞の中へ入りにくく、いったん入ってもすぐ細胞外へ出されてしまうといわれています。
いちばんよい方法は、食べ物に自然に含まれているかたちで、食事としてとることなのです。カリウムの多い食品は、基本的に栄養価の高いものばかりです。
高血圧患者におすすめのカリウム食品
ところでカリウムは肉類にたくさん含まれていますが、高血圧に有害なナトリウムとの関連で考えると、カリウム/ナトリウム比が大きいものほど理にかなっているのです。
この意味では肉類のナトリウム含有量はかなり多いので、利用価値がありません。ただここで困ることは、食べ物に含まれるカリウムやナトリウムの量が分析表の違いによりまちまちな点です。これは同種の野菜やくだものでも、風土や土壌の違いによってミネラルの含有量も違ってくるからです。
それからもう1つやっかいなことは、カリウムを多く含んだ食べ物も、ゆでたり煮たりして調理すると、かなりの量のカリウムが失われてしまうことです。ナスやキュウリなども、輪切りにして水洗いすると、カリウムはほとんど失われてしまいます。
ということは、生のまま食べられるくだものや野菜(キャベツ、レタス、パセリなど) が好ましいということになります。それも新鮮なものがすすめられます。
トマトやオレンジなどもそのまま食べるか、フレッシュジュースにするのならカリウムが豊富に含まれていますが、缶詰めとか缶入りのジュースになったものには、カリウムはほとんど入っていません。
おまけに缶入りのトマトジュースの多くはナトリウムが多量に含まれますから、カリウム補給の点では感心できない食品です。
トマトの降圧成分と血圧を下げる作用が強力な酢の成分を使ったトクホもあります。
豆類もカリウムが多く含まれていますが、調理するとき、カリウムが溶け出した煮汁を捨てない工夫がたいせつです。芋類なども同様です。
カリウムを多く含んだ食品も、ゆでたり煮たりして調理すると、かなりの量のカリウムが失われます。カリウムの補給を第一に考えるのであれば、できるだけ生で食べられる葉菜類かくだものをおすすめします。
ただし、カリウムは摂取しても尿や便と一緒に塩分を排泄する際に流れてしまいますから、毎日摂らなければ意味がありません。
青汁などを飲むのはとてもいいことです。
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