たばこ

米国はたばこを危険視する

およそ先進諸国のなかで、日本ほどタバコを吸う国はほかにないでしょう。それでいて、タバコと関係の深い肺がんや心筋梗塞という病気は、日本がいちばん少ないのです。
これは世界の7不思議の1つかもしれません。

欧米では、心筋梗塞の要因の1つとしてタバコをとりあげ、高血圧や高脂質血症と同格に危険視していますが、これは、欧米人が栄養過多の状態にあって、血清コレステロールや中性脂肪の値が高く、糖尿病も多いし、太ってはいるし、血清尿酸値も高いというありさまだからです。

ただでさえ悪い条件がそろっているために、タバコを吸うか吸わないかが心筋梗塞の発病に直結しているとしても、当然の話なのです。日本では、アメリカの6分の1しか心筋梗塞をおこしていませんし、国民のコレステロール値も低いために、それほど強くタバコを危険視していません。

そうはいっても、高血圧の人にタバコを許す専門医はいないはずです。

たばこが有害な理由

ところでタバコが心臓血管系に悪影響を与えるのは、ニコチンと一酸化炭素です。ニコチンは、副腎髄質を刺激して、アドレナリンやノルアドレナリンというホルモンの分泌を促し、血圧を高め、脈拍数をふやしますから、心臓の酸素需要が増加します。これが狭心症や心筋梗塞発生の引き金となっても不思議はありません。

一酸化炭素は、タバコが不完全燃焼であるために発生するのです。これが赤血球のヘモグロビン(血色素)といったん結びつくと、容易には離れるものではありませんから、赤血球は酸素を結合する能力を失い、生ける屍と化してしまいます。

ところで脳や心臓の血管が動脈硬化をおこしていると、十分な血液が流れません。さらに、せっかく流れてくる血液が酸素を運んでくれないとなると、脳や心臓の細胞は酸素不足に陥ってしまいます。このメカニズムも、脳梗塞や心筋梗塞の発症原因です。

ところがタバコは、また別の悪さをします。これは、喫煙で血液中に遊離脂肪酸がいっぱいふえるからです。このふえ方は、心筋梗塞にいったんかかった人では特にひどいのです。

血液中の遊離脂肪酸は、心筋の酸素需要を増すだけではなく、血小板どうしの凝集や、血小板の血管壁への癒着をおこし、粥状硬化症の発生に拍車がかかるうえ、、血栓もできやすくなります。

そのほかにもタバコは、フィブリノーゲンをふやし、血液凝固を促したり、善玉コレステロールを減らしたり、血管内皮を傷つける悪戯もします。

昔から、紙巻きタバコは悪いけれど、葉巻きやパイプは安全だといわれています。これは、葉巻きやパイプは煙が濃厚なので、肺へ深く吸い込まないところに危険の少ない理由があると考えられています。

しかし、タバコにうるさい欧米では、近ごろ葉巻きもパイプもだめだという声が大きくなりました。ましてリトルシガーと呼ばれる細巻きは、深く吸い込んでもむせる心配がないだけに、紙巻きタバコと同程度の危険があるといわれています。要するに、タバコはやめるにこしたことはありません。血圧が高い人にとっては、有害そのものといえます。

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