症状

血圧が影響しているとは限らない

高血圧の人が、肩こりや頭痛、めまい、手のしびれを訴えるのは、それほど珍しいことではありません。また、朝日がさめたとき、胸がつまるとか、胸痛を覚える人も多いようです。

しかし、このような症状はなにも高血圧の人にかぎらず、血圧が低い人にもおこっているのです。また、血圧とは関係のない、別の病気でおこっているケースも多いのです。ところが血圧が高い人は、頭痛や肩こりがおこると、ついつい血圧のせいにしがちです。

最近は、頭痛、めまい、肩こりをしきりと訴える高血圧の方の中で、頸部脊椎症の人がかなりいることです。この病気は、首の骨の変形や椎間板の狭小化などによって、そこから出ている神経が刺激を受けて、前記のような症状をおこすもので、日ごろの運動不足や、不自然に高い枕、悪い姿勢で車の運転をするといったことが原因でおこってきます。

首のレントゲン検査を受ければすぐ診断がつきますが、ときに、胸痛をおこすこともあり、狭心症と誤診されている場合も多いのです。

肩こり、頭痛をとるための体操

  1. 6秒ぐらい頭と手を押しつけあう
  2. 後頭部で押しつけ合う
  3. 側頭部で押しつけ合う
  4. 反対側を押しつけ合う

症状をとるには

この悩ましい症状が続くと、イライラがこうじて、血圧がさらに高くなってしまいます。早く治すには、首や上肢の柔軟体操をよくくり返すことです。
それも、朝だけとか、1日に2、3回というのではなく、1回分が1分半ぐらいでもよいですから、1日に20回も30回も、思い出したときにくり返しやってみてください。

初めのうちは、首を回すとゴキゴキ感じますが、1週間も2週間もたつうちに、だんだん柔軟運動も楽になってくるものです。ことに、朝日がさめたときにぐあいが悪いという場合には、寝ているときの首の姿勢が不自然であるためです。正しい首の姿勢というのは、起きているときの状態なのですが、高すぎる枕をしているときはもちろんですが、ふつうの枕を使っていても、後頭部に枕を当てて雇た姿勢は、どうしてもうつ向きかげんとなります。ということは、一晩中、書きものをしていたとか、裁縫に精をだしていたのと同じ状態ですから、これでは、朝日がさめたとき、肩や首すじが張ったり、胸がつまったりしても、しごく当然のことです。
ここは、大きめの羽毛枕を上手に使うのが得策でしょう。日常生活の首の姿勢についても、気がつかないうちに無理をしていることが多いものです。十分注意しましょう