2015年 4月 の投稿一覧

減塩対策2

減塩に成功した秋田県の実例

秋田県というと、全国で1、2を争う高血圧、脳卒中の多発県であり、その背景に習慣的な食塩の過剰摂取があったことは有名です。
ところでこの汚名を挽回するために、秋田県ではかつて、徹底的な減塩キャンペーンがすすめられ、効果をあげました。このための具体的な方策の1つとして「牛乳を食べましょう」というスローガンがかかげられています。

日本人の塩のとりすぎは、ご飯に塩からいおかずが原因です。つまり、米のご飯にみそ汁、つけ物、そのうえにタラコ、スジコが添えられると、ご飯と塩からいものとの相性がよいばっかりに、つい「もう1杯」と、おかわりをしてしまいます。ある調査によれば、ご飯が1杯、増えると、塩分の摂取量は5gも、増えてしまうそうです。このように、熱量の大半をご飯でまかなう食生活では、食塩過多はどうしてもつきものの現象だったのです。

そこで牛乳を飲むだけではなく、料理にも利用しようと働きかけたわけですが、これは栄養のバランスがとれるというだけではなく、食塩のとりすぎも是正され、まさに一石二鳥なのです。

牛乳のメリット

牛乳や乳製品をたくさんとっている地区では、脳出血の発生や胃がんの死亡率が少ないということが、ずいぶん前に日本で調査ずみですが、牛乳・乳製品のとり方と食塩のとり方と対比してみると、互いに逆の関係になっているのです。

つまり、牛乳や乳製品をたくさんとっている地区では、食塩のとり方が少ないということなのです。ただここで、同じグラム数でも牛乳とバターでは熱量も脂肪量も違うのではないかという考えがおこります。
それはそのとおりですが、日本人のバターのとり方はきわめて少なく、1日平均0.9gということですから、牛乳・乳製品といっても、これは主として牛乳とみてよいでしょう。

群馬県の例

群馬県では脳卒中が全国でワーストテンに入るほど多発していたのですが、同じ群馬県にあっても、牛乳・乳製品を多くとる伊勢崎市は脳出血の発生が全国平均をかなり下回っていました。その1つの理由はこんなところにあるのかもしれません。

牛乳や乳製品というと、ついパン食を想像しがちですが、必ずしもそうではありません。牛乳がゆとしたり、ご飯にバターをのせて食べることもできます。ニラやもやしのバターいためにしても、バター本来の風味と含まれてる塩だけで上手に味がつきます。このように和風の食事に乳製品を加えると、こくが出ておいしく食べられますから、つけ物など塩からいものへの要求はなくなるわけです。

減塩対策1

食パン2枚分の塩分は梅干し1個分にもなる

日本人が食塩をとりすぎる理由は、米のご飯にみそ汁、つけ物という日本的食事そのものにあります。それなら食事を洋風にしたらよいのではないかと考えるかもしれません。

確かにこれも一理あります。戦後、食生活が豊かになって、たんばく質や脂肪の摂取量がふえてきましたが、それとともに食塩の摂取量はしだいに減ってきているのです。

しかし洋風にするということを誤解して、「ご飯よりパンにしたほうがよいだろう」と考えると、逆効果になる場合もあるのです。
というのは、ご飯そのものには食塩が入っていませんが、パンのなかには、たっぶり食塩が入っているからです。食パン1斤のなかには4~5gもの食塩が入っています。
つまり1斤6枚切りの食パンを2枚食べると、およそ梅干し1個分の食塩(1.6g)をとってしまうことになるのです。たかが1.6gとばかにしてはいけません。1日の食塩量を3食にふり分けると、1食に使える食塩は、血圧が高くない人で3.3g、高血圧の人では2.3gしかありません。
1食に食パン2切れ食べれば、おかずに回せる食塩は、血圧が高くない人で1.7g、高血圧の人ではわずか0.7gになってしまいます。たっぷりバターをつけたら、もうサラダはドレッシングな⊥ で食べなければなりません。スープもだめです。

これに対してご飯なら、1食分の食塩をまるまるおかずに回すことができるわけですから、ご飯とパンとで、どちらが食塩を制限しやすいか、改めていうまでもないでしょう。
といってこれは、食パンは絶対に食べてはいけないという意味ではありません。1食に2枚というのは多すぎるということだけです。

ごはんに洋風のおかずがおすすめ

食事を洋風にという意味は、塩から、タラコ、塩ザケ、つけ物という塩だらけの食品を、シュウマイ、ハンバーグ、オムレツといった、塩が少なくてもおいしい食品でおきかえなさいということなのです。
ただここで、日本人はせっかくの料理にしょうゆやウスタソースをかける癖があるので困るのです。シュウマイにはカラシ、オムレツにはトマトケチャップというふうに、調味料の使い方も洋風とするべきなのです。

しょうゆ( 塩分20%)に比べたら、ケチャップ(3.3%)やマヨネーズ(2.1%)の塩分はいたって少ないのです。

メモ

1日の食塩量7 gを3食に分けると、1食分はたったの2.3g です。パンは意外と塩分が含ま1れています。しかも、パンだけでは味けがないので、ついバターを塗ったり、ハムをのせたりして、さらに塩分をふやしてしまいがちです。白いごはんは塩分は0gです。

減塩のコツその2

日本人は塩分の摂りすぎ

日本人が食塩をたくさんとるようになったのは、食塩を多めにとる必要があったからではなく、食べ物保存のために塩を使うという昔の知恵が、いつのまにか味覚を狂わせてしまって、なにもかも塩けを感じないと物足りない食習慣が身についてしまった結果です。
食べ物の保存に塩を使ったのは欧米でも同じです。しかし、冷蔵庫の普及とともにその必要度が減り、現在の欧米では日本ほどたくさんの塩はとらなくなりました。
日本でも、冷蔵庫は普及していますが、欧米にないみそ・しょうゆ・漬け物が日本人の食生活に深くなじんでいるために、舌の感覚がおかしくなったままなのです。

減塩

食塩のとりすぎがからだに悪いということを知っていながら、さて食塩をひかえるようにといわれると、「どう調理してよいかわからない」とか、「なにを食べたらよいか見当もつかない」と不満をいう人が多いようです。しかし、このまま食塩過多を続けていたら、結局は、脳卒中や心筋梗塞にかかってしまうのですから、なんとか対策早急に行わなければなりません。
次に、狂った舌感覚を是正するために、むりなく塩を減らしていくために6つのポイントがあります。

  1. 食品中の塩分量を覚える
  2. あらゆる食品に食塩は含まれ、あらゆる料理に塩は隠し味として使われています。でも、「食塩が多ければ食べてはいけない、少なければ食べてもよい」という単純な考え方をしたら、知性が疑われます。1日に許された範囲内であれば、なにを食べてもよいのです。このためにも、食品中の塩分量を覚えることです

  3. 調味料のセルフサービスを習慣化する
  4. まず無塩料理を作って、いぎ食べるときに、食卓で調味料を加える方法があります。これだと、使った食塩量の計算が実に簡単にいくのです。目玉焼き、生野菜サラダ、湯豆腐、魚のムニエルなど、身近な料理にこの方法が利用できるはずです。

  5. 塩分を重点的に使う
  6. 限られた食塩をいろいろな料理に分散して使うと、どれもうす味となってしまい、もの足りなさが残ります。そこで、1品に思いきって食塩やしょうゆの昧をきかせ、ほかの料理は、食べ物本来の昧を生かした無塩食にするのです。こうすれば、満足感が得られ、また献立に変化がついて、減塩食も楽しみながら食べられます。

  7. だし割醤油の活用
  8. おひたしや刺し身のように、一般に生しょうゆで食べる料理の場合には、だし割りじょうゆにして使うことをおすすめします。しょうゆを、こんぶやしいたけ、かつお節などのだし汁で2倍くらいにうすめて用います。少量のしょうゆでも、だしのウマ味が加わって、おいしくいただけます。割り醤油をうまく活用することで減塩にがとても参考になります

  9. 手作りが減塩の近道
  10. 腕のよい調理専門職が作った料理には、どうしてもたくさんの食塩が使われています。おすしにしてもうな重にしても例外でありません。ここはひとつ家庭で手作りがおすすめ。たとえばおすしのタネを買ってくれば、シャリに食塩を入れないでも、ワサビをたっぷりきかせたら満足できるでしょう。

  11. 減塩調味料
  12. ふつうのしょうゆは約20%の食塩を含んでおり、大さじ1杯で食塩約3gという計算ですが、減塩しょうゆに含まれる食塩の量は8~10%で、しかも味はふつうのしょうゆゆとたいして変わりません。減塩みそは、味はからみそに属するのに、食塩含有量は半分となっています。

減塩のコツその1

お手本は関西料理

脳卒中や胃がんなどといった成人病の少ない関西以南は、食事の味つけが関東以北とは違っています。たとえば、そばにしても、関西ではニシンの香りを賞味できるように塩味をおさえてありますが、関東以北ではそばつゆにたっぶり塩をきかせて、そば本来の風味まで消してしまっています。
ですから、そばづゆの残ったどんぶりの中へご飯を入れてかき混ぜると、おかずなしでもおいしく食べられるといったありさまです。
おすしにしても、関東の握りずしはⅠ人前に3g以上も食塩が使われているのですが、大阪の押しずしは、1人前に1.5g程度の食塩しか入っていないのです。

関東以北はしょうゆ・ソースづけ

香の物というと、これにしょうゆをかけるのが関東のしきたりなのでしょうか、せっかくの香の物に化学調味料としょうゆをかけられ、「さあどうぞ」といわれることがよくあります。関西の割烹店でこれをやったら、さぞかし嫌われることでしょうに。

カレーライスにソースをかけたり、焼き魚にしょうゆをかけたりする人もよく見かけます。なんでも塩やしょうゆの味に変えてしまうという、すさまじい塩食い人種が関東や東北にはいっばい住んでいるようです。濃厚な味つけになれてしまった人にとって、塩分制限はかなりつらいものです。次に、うす味でもおいしく食べられるコツです。

新鮮な材料を使う

貝類、魚、野菜、くだものなど、食べ物本来の香りやウマ味を生かす方法があります。小鮮度のうす昧もち味にしたほうがかえってもち味がいきおいしいはずです。

熱いものは熱く冷たいものは冷たく

料理がおいしいという条件には、味加減だけではなく、適当な温度というものがあります。シュウマイや天ぶらは、冷えてから食べたのでは風味がなくなってしまいます。逆に冷たいそうめんや冷や奴などは、生ぬるくてはおいしくありません。十分に冷やすことで味がひきたつものです。

酸味を活かす

大根やカブなどの野菜は、食塩をまぶすのではなく、レモンづけや酢の物、レモン蒸しといったぐあいに、工夫するとよいでしょう。レモンにかぎらず、ゆず、だいだい、すだち、トマト、リンゴ、ミカン、パイナップルなどの酸味もおおいに味わってみて〈ださい。

うまみのある材料を使う

だしこんぶ、かつお節、貝、干ししいたけや、野菜スープ、チキンスープなど、天然のウマ味成分を利用します。これらを煮物や蒸し物、あんかけ料理に使えば、塩分をひかえても十分おいしくいただけます。
割り醤油を使う方法もおすすめです。

香味料も

料理によっては食塩を使わなくても、それにかなった香辛料はいくつもあるのです。コショウ、ワサビ、トウガラン、カレー粉、サンシヨウなどさまぎまです。
世間では刺激性のものはいけないという風潮がありますが、腎臓が特に悪くないかぎり、食べ物に香りをつける程度であれば、香辛料を使って悪いはずはないのです。

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