穀物酢は薬よりも血圧を下げると判明、加熱すれば降圧作用がさらにアップ

実験結果から8時間後も安定して血圧の正常を維持

「酢は体にいい」というイメージを持つ人は多いと思います。よく聞くのは、「血圧を下げる」「内臓脂肪を減らす」などの健康効果です。実際、2001年には、食酢に含まれる酢酸(さくさん)に、血圧の上昇を抑制する作用があることが報告されています。
食酢のランキングはこちら。

食酢のメカニズムは、アンジオテンシンⅡという生理活性物質の働きを抑えるというものです。アンジオテンシンⅡは血管を収縮させるため、過剰になると血圧が上がり、動脈硬化を誘発します。酢酸には、アンジオテンシンⅡの働きを抑制し、血圧の上昇を防ぐ作用があるのです。

では、こうした作用を持つのは、酢の成分のなかで、酢酸だけなのでしょうか。今から約10数年前、3種の食酢を使って実験がおこなわれています。

食酢の降圧効果を立証するための実験

実験内容は、穀物酢・リンゴ酢・純米酢から酢酸を除去して粉末にし、それぞれのACE阻害活性を測定するというものです。
『穀物酢>純米酢>リンゴ酢』の順番で、いずれも酢酸より強いACE阻害活性があることがわかりました。
つまり、これら3種の酢には、酢酸以外にも、アンジオテンシンⅡの働きを阻害する物質が、相当量含まれていることがわかりました。

さらに、最もACE阻害活性の強かった穀物酢で、動物実験も行いました。高血圧を自然に発症するラットを、次の3つに分け、2時間ごとに血圧を測定しました。

  1. 水だけを飲む群
  2. 降圧剤を飲む群
  3. 酢酸を除去した穀物酢の粉末を飲む群

その結果、水を飲んだ群は血圧が高いままでしたが、降圧剤を飲んだ群と、穀物酢を飲んだ群は、2時間後および4時間後に血圧が有意に低下しました。そして、6時間後、8時間後には、降圧剤を飲んだラットの血圧が徐々に上がってきたのに対し、穀物酢を飲んだラットの血圧は低いままでした。これは、降圧剤よりも、血圧降下作用が持続するということです。

酢の刺激が苦手なら加熟して酸味を和らげる

加えて、酢を加熱することによって起こる変化についても調べました。結果は、穀物酢と純米酢では、加熱することでACE阻害活性が若干高まりました。一方、リンゴ酢では、加熱するとAC E阻害活性は低下しました。

以上の実験結果からいえるのは、まず、酢には、酢酸以外にも血圧の上昇を抑える成分が含まれているということです。成分の特定には至っていませんが、グルタミンとプロリンが多く含まれるペプチドであると予想されます。
そして、3種の酢のうち、血圧の上昇を抑制する作用が最も強いのは、穀物酢だということです。実験で使った穀物酢の原材料は、小麦・酒かす・米・コーン・アルコールでした。もちろん、酢に含まれる酢酸にも降庄作用があります。ただし、酢酸は揮発性なので、加熱すると飛んでしまいますから、酢酸の健康効果を100%享受したければ、加熱せずに摂取するのが理想です。

とはいえ、家庭で調理する場合、酢酸がすべて飛んでしまうことはないでしょう。また、前述したように、加熱しても酢酸以外の降圧成分は残り、若干ですが、活性が高まります。
結局のところ、酢で血圧降下作用を得たければ、毎日とりやすい方法で摂取するのがいちばんです。

酢のツンとした刺激が苦手な人は、煮物や炒め物に加えて加熱し、酸味を和らげるといいでしょう。それでも健康効果は得られるのでご安心ください。
なお、血圧が高い人は、塩分を控えるよう指導されている人も多いでしょう。酢を使うと、味の物足りなさを補うことができ、自然と減塩できます。そうした意味からも、日々の食生活に酢を上手に取り入れていただけたらと思います。

高血圧対策

アンジオテンシン変換酵素(ACE)の働きを阻害すると血圧は下がる

アンジオテンシン変換酵素(ACE)とは血管の細胞内に存在するホルモンのことです。血管を収縮させたり、血液量を増やしたりする働きがあります。

一方でACEの活動が活発になり過ぎると、血管や心臓に負担がかかり血圧が上がってしまいます。発酵黒豆エキスがACEの働きに関与するかどうかを調査するため実験を行いました。

結果は何も投与しない検体のACEの活動量を100とした場合、発酵黒豆エキスを投与した検体は53%に低減していました。つまり、47%の抑制に成功したということです。この実験結果から発酵黒豆エキスにはACEの活動を抑え、血圧を下げる働きがあると判明したのです。

【私の体験談】昆布水をおいしく毎日飲んで、血圧が下がる

降圧剤を飲むのをやめたい

私は58歳、主婦です。5年ほど前に脳の病気を患ったのですが、それからというもの、そのせいか高血圧に悩むようになりました。病院へ行くと、当時の主治医からは、案の定降圧剤を飲むようすすめられました。

私としては、できるだけ薬を飲みたくないと思っていたのですが、上の血圧が170以上もあったので、服用することになりました。降圧剤の副作用でボケがすすんだり、血圧が下がりすぎて倒れてしまう…などの副作用について人から聞いていたのでやっぱり降圧剤は正直飲むのがイヤでした。

降圧剤を飲みはじめてしばらくすると、私は気分が悪くなってしまいました。薬が体質に合わなかったのかもしれません。また、副作用を気にしすぎて体が受け付けなくなっていたのかもしれないと思いました。

もともと薬を飲むことに戸惑っていましたし、こういった経験をしたために、薬を飲む以外のことで血圧を下げたいと、強く思うようになったのです。

そんなときに、友人が、インターネットで「血圧を下げるのに昆布水が良い」というのを紹介している、と教えてくれました。それを見てみると、作り方は難しくなさそうだったので、自分でも作ってみようと思いました。

手作り昆布水
手作り昆布水

昆布水を続けて飲んでいたら体調がいい

冷蔵庫で一晩寝かせた昆布水をさっそく飲んでみると、とてもおいしい!海の香りと風味で飲みやすいなと思いました。

昆布水を水の代わりに毎日飲むようになって、6か月くらい経ったころ、なんだか最近、調子がいいな、と気づきました。私の場合、一番先に現れた変化は便通です。それまでは3日に1回くらいしかお通じがなかったのですが、毎日きちんと出るようになったのです。それに、肌の調子もよくなって、お化粧のノリがよくてうれしくなってしまいました。

そして、何より驚いたのは、高かった血圧が30近くも下がったことです。おかげさまで薬を飲まなくてもよくなって、本当にうれしく思います。

主人の血圧も安定した!

私が作って飲んでいるのは、がごめ昆布という品種と湧き水を使った昆布水です。昆布水は、水やお茶の代わりとして飲む以外に、料理にも活用しています。

いつも冷蔵庫に入っているので、いつの間にか私の主人も昆布水を飲むようになりました。実は、主人のほうが私よりも血圧が高く上が180くらいあったのですが、この昆布水を飲みはじめてからは、血圧がぐんと下がりました。

主人は、以前はちょっとしたことでもイライラしやすかったのですが、血圧が安定してきたせいか、最近では精神的にとても落ち着いて毎日を過ごしています。

私も主人も、昆布水を飲むこと以外は健康的なことは特に何もしていないので、体調の変化は昆布水のおかげだと思い、本当に感謝しています。

昆布水はこちら。

 

起床時の血圧の上昇を防ぐには寝床で行う1呼吸20秒の「心臓若返り呼吸」が効果大

起床直後は、誰でも血圧が高い

心筋梗塞の発作は、特に寒い季節の午前中に起こりやすいことがわかっています。心筋梗塞は生活のリズムが変わる月曜日や気温6度未満の冬の朝に多発
この季節や時問帯は、血圧が変動しやすいため注意が必要です。血圧は、特に起床時に急上昇しやすくなります。

呼吸や内臓の活動、そして血圧の上下動など、私たちが無意識に行っている体のさまざまな働きは、自律神経に支配されています。
この自律神経には、主に活動時に活発に働く交感神経と、安静時に活発に働く副交感神経の2種類があります。

私たちが眠っているときには副交感神経が優位に働き、血管が拡張して、血圧が低い状態に保たれています。しかし、朝起きたときには、血圧をある程度高くして体を動かす準備をしておく必要があります。

そのため、自律神経の働きは、副交感神経の優位の状態から交感神経の優位に切り替わり、血管を収縮させるカテコールアミンというホルモンが新鮮されます。こうして、血圧が徐々に上がっていくのです。ところが、体が活動状態になる前に急に起き上がると、血管に血液が一気に流れ込み、血圧が急上昇しやすくなります。また、睡眠中は汗や呼吸で約1…桝もの水分が失われています。そのため、血液がドロドロになりやすく、血液が血管の中を無理に通ろうとすると、血管がつまる危険性が高くなります。

さらに、寒い環境も血圧の変動を招きやすく、冠動脈(心臓の筋肉に酸素や栄養を補給する血管)をけいれんさせて心臓発作を引き起こしやすくさせます。

こうして血圧が、冠動脈の内腔が狭くなって、血管がつまりやすくなります。血管がつまれば、その先にある心筋 の細胞の一部が酸素不足、栄養不足にゝえし陥り、やがて壊死してしまいます。これが、心筋梗塞です。

目覚めて5分間は朝起き上がらない

そこで、特に冬の起床時には、血圧の急上昇を防ぐための工夫が必要です。まず大切なのは、目覚めたら急に起き上がらず、布団の中で体を目覚めさせること。

少なくとも5分間は横になったまま過ごし、ゆっくりと上半身だけを起こしましょう。そして私がおすすめしたいのが、「心臓若返り呼吸」です。これは、左右の鼻を交互に使って呼吸する方法で、古代インドに誕生したヨガの呼吸法の1つです。

ヨガでは、息を吸うときには宇宙の霊気を吸い込み、体内の汚れたものを吐き出すつもりで息を吐きます。また、必ず、一方の鼻の穴を押さえて呼吸をします。

なぜ、片方の鼻だけで呼吸をするのかについては長年、研究が続けられてきましたが、結論は出ていません。ただ、1つの考え方として、右の鼻で呼吸をすると右の脳が刺激され、左の鼻で呼吸をすると左の脳が刺激される、左右の脳を交互に刺激できる、という説があります。

片鼻で呼吸をすると一酸化窒素が増える

では、なぜ左右の鼻で交互に呼吸をすると、血圧の急上昇を防げるのでしょうか。それには、一酸化窒素という物質が問係しています。

一酸化窒素というと、車の排出ガスにも含まれているため、体に有害なものと思われがちです。しかし、実は、私たちの血管や体の粘膜でも作られているのです。研究により、体内に適度な量の一酸化窒素があると、高い血圧を下げる働きのあることが明らかになりました。
一酸化窒素には、神経の伝達をスムーズにさせ、心を落ち着かせる働きもあります。

一酸化窒素には、主に血管の内皮細胞で作られています。そして、血液中に放出され、血管壁の内部にある血管平滑筋に働きかけて、筋肉を弛緩させて血管を広げます。

その結果、全身の血流が促進され、血圧が下がってくるのです。また、一酸化窒素は、鼻の粘膜細胞でも作られます。心臓若返り呼吸によって鼻の片方だけで空気を吸うと、鼻の粘膜で作られた一酸化窒素がいったん鼻腔内に蓄積されます。

そして、もう一方の鼻で息を吸うときに、蓄積された一酸化窒素が血液や体液に溶け込み、さらに肺に届けられ、血圧の急上昇を防ぐことができると考えられます。

片側の鼻を押さえるだけでもいい

心臓若返り呼吸のやり方は、前舛-のイラストに示したとおり。この呼吸法では、右手だけを使い、口は問じて鼻だけで呼吸するのが特徴です。

まず、右の親指で右の鼻の穴をふさぎひとさし指から小指まではまっすぐに伸ばし人差し指で眉間を押さえます。なせ、眉間を押さえるのかというと、ヨガではひたいに霊力の通ずる出入り口があるとされるからです。

その姿勢のまま、左の鼻だけで、数を10秒まで数えながらゆっくりと息を吸います。そして、左の鼻だけで、数を10秒まで数えながらゆっくりと息を吐きます。

次に、右の中指以下の指を曲げ、中指で左の鼻の穴をふさぎ、人さし指でひたいを押さえます。そして、右の鼻だけで同じようにゆっくりと息を吸って、吐きます。このようなやり方の心臓若返り呼吸を、寝床の中で、左右5回ずつくり返してください。

押さえ方が難しいという方は、ただ一方の鼻を押さえるだけでもいいでしょう。
心臓若返り呼吸は、起床時だけでなく、昼や就垂附にもやるといいでしょう。血圧の急上昇を抑えるのに大変役立ちます。

高血圧体質で多い「血流不足体質」は夏でも手先、足先が冷えているのでぶるぶる体操で改善 「手足ぶるぶる体操」のやり方

手足の冷え、むくみがでやすい人は血流不足体質

こちらのページで5タイプに分けられる高血圧体質を紹介しましたが、高血圧体質の第一にあげられるのが、「血流不足体質」です。血流不足体質の人は、末梢血管の血流が滞りがちのため、手足に冷えやむくみが現れたり、高血圧になりやすくなっています。

動脈、静脈などの種類がある末梢血管の中でも、血流不足体質の人は、極細の毛細血管の血流が滞っていることが多いものです。

したがって、血流不足体質の解消には、毛細血管の血流を促すことが一番の早道です。そしてそのための最良の方法としておすすめしたいのが、手足の「ぶるぶる体操」です。

手足ぶるぶる体操のやり方

  1. 首の下に低い枕(丸めたタオルでもOK)を置き、仰向けに寝る。リラックスすることが大切。
  2. 両手、両足を床に対して垂直にあげる。このとき、両手、両足は肩幅にくらいに開いておく。手は指先までまっすぐに伸ばして足は足首を曲げて足裏に向くようにする。
  3. 両手と両足全体を手と足の付け根からぶるぶると小刻みに2分間ほど振動させる。振動が細かければ細かいほど効果大。1日に2回朝、夕で行う。
血圧を下げる体操「ぶるぶる体操」
血圧を下げる体操「ぶるぶる体操」

手足ぶるぶる体操は「毛管運動(毛細管発現運動)」と呼ばれ、高血圧をはじめとする循環器の病気に特によく効く体操として古くから受け継がれています。こういった体操は、生活習慣の改善や運動によって体の自然治癒力を高めて病気を治したり健康を維持したりすることを主眼とした健康法で、80年以上の歴史があり、効果のあるものです。

抹消神経が刺激され、全身の血流がアップする

手足ぶるぶる体操はその名のとおり、あおむけに寝た状態で両手両足を次りの写真のように垂直に上げ、ぶるぶると小刻みに震わせるだけの簡単な体操なので誰でも簡単に行うことができます。それでいて、毛細血管の血流を促す効果がとても大きいのが特徴です。やったそばから体がポカポカしてきて、全身の血流がよくなってくるのが実感できます。

手足ぶるぶる体操を行うと、手足に集中している毛細血管に微細な振動が伝わり、毛紳血管が小刻みに揺れ動いて拡張するので毛細血管の血流がよくなります。また、あおむけになって両手、両足を垂直に上げるので、重力の影響で手足に滞っていた血流が心臓に戻りやすくなるという効果もあります。
もとより全身の血流がスムーズになり、高い血圧が下がってくるのです。

1日2回(朝、夜)行うだけ

手足ぶるぶる体操のやり方は、上の写真の通り非常に簡単ですが、より効果アップのためのポイントを解説します。用意するものは、低い枕だけです。あおむけに寝て行うので、ちょうど首の下に入るくらいの低い枕がいいでしょう。丸めたタオルでもOKです。

この体操のポイントは、両手と両足を垂直に上げ、しっかり伸ばして行うことです。足首は曲げて、足裏が天井に向くようにします。両手両足とも肩幅程度に広げると、ぶるぶると振動しやすくなります。
実際に行ってみるとわかるのですが、、両手を垂直に上げることは難しくないものの、両足を垂直にあげるのは難しいかもしれません。初めのうちは、無理をしないで上げられる範囲で行ってください。また、両足を上げるのが難しければ、片足ずつでもかまいません。

1回2分のブルブル体挽を、1日に2回、朝と夜に行うようにしましょう。早い人なら1週間ほどで、高い血圧が下がってきます。

血流不足体質が疑われる人は、ぜひこの体操を試してみてください。全身の血流がよくなるので、慢性疲労や冷え症など、さまざまな体調不良の改善にも役立ちます。

最近、話題になっているトクホのゴマペプチドのお茶「ゴマペプ茶」も降圧作用があります。おいしく手軽に飲め、血圧対策に役立ちます。
長年のゴマ研究の成果から着目した、ゴマペプチドを配合。大麦、はと麦、大豆、黒ごまなどをブレンドし、味も美味しいです。

降圧剤や減塩で血圧が下がりにくいタイプの人がいる

血圧が上がる病気、腎臓関連や副腎腫瘍を疑う

血圧が高い場合、塩分のとりすぎや運動不足、肥満を解消する生活習慣の改善が欠かせません。そして、一定期間、生活習慣の改善に取り組んでも血圧が下がらないときに、血圧を下げるための降圧剤の処方を行います。

高血圧の治療に使われる薬について
https://medicine-guide.net/archives/24

ところが一定数は、降圧剤を服用しても血圧が思ったように下がらない人がいます。

こうした場合、まず考えられるのは、腎臓病・副腎腫瘍などの病気や、ほかの病気の治療のために使っている薬剤が原因の二次性高血圧です。しかし、これらの原因が見当たらないのに、血圧が下がらない方のほうが多いのが現状です。

この場合、血圧の上昇を起こしやすい「高血圧体質」がある、と考えてまず間違いありません。

高血圧体質が疑われる人は、降圧薬に頼るよりも先に、体質改善が必須です。本人の努力によって高血圧体質が改善されるにつれて、高い血圧が順調に下がり、減塩や降庄薬の服用でも改善しなかった高血圧が驚くほどよくなる方が多いのです。

5タイプに分けられる高血圧体質

  1. 血流不足体質
  2. 血液ドロドロ体質
  3. 便秘体質
  4. 不眠体質
  5. 体が硬い体質
血流不足体質

血流不足体質とは、生まれつき末梢血管への血流がよくない体質を指します。夏でも手足が冷えて悩んでいる人、血色がよくない人、イライラしがちな人は、血流不足体質を疑ったほうがいいでしょう。

血圧は心拍出量と末梢血管抵抗で決まります。冷えや過剰なストレスによって自律神経のうちの交感神経が優位に働けば、末梢血管が収縮するため、当然、末梢血管抵抗は大きくなり血圧は上昇してきます。この血流不足体質を改善することが、高血圧の治療では特に重要です。仕事ばかりでリラックスできる時間がないビジネスマンに多いタイプです。
口癖は「忙しい」「時間がない」です。

血液ドロドロ体質

液ドロドロ体質とは、血液中に悪LDLコレステロールや中性脂肪、ブドウ糖が過剰になり、動脈硬化や血栓が生じやすい状態を指します。メタボ体質といい換えてもいいかもしれません。腹部に脂肪が多い人、高中性脂肪や高悪玉コレステロールを指摘されている人は、血液ドロドロ体質を疑うべきでしょう。
血液ドロドロ体質の改善はこちらです。

便秘体質

便秘体質だと、腸内に便が長く留まるため便が異常発酵を起こし、血圧の上昇を招く有害物質が生じやすくなります。また、便秘体質の人はトイレで力まないと排便できないため、血圧が急に上昇して脳卒中の発作を招きやいという危険性もあります。食物繊維をたくさん摂って、いきまなくても排便ができるように食習慣を改善します。食習慣の改善が難しい人は、トクホのイサゴールなどを活用するのもいいでしょう。量が多いと下痢気味になってしまうので、そうなってしまったら減量すればいいでしょう。便秘薬は、腸の蠕動運動が妨げられるのでできるだけ使用を控えます。

不眠体質

ふだんから寝つきが悪い人、睡眠の途中でよく目が覚めてしまう人、熟睡感を得られない人、睡眠中に呼吸が一時的に止まる睡眠時無呼吸症候群の人に当てはまります。血圧を低く保つためには、心身の休息が欠かせません。睡眠中、私たちの体は通常、副交感神経が優位に働くため、血管が拡張して血圧が低く保たれます。
ところが、不眠体質の人は、睡眠中もストレスにさらされるせいか、血圧が高くなります。
睡眠時無呼吸症候群の注意すべき危険性はこちらです。
どうしても眠れない人は睡眠薬ではなくこちらを利用しましょう。

体が硬い人

体が硬い人も要注意です。柔軟性に乏しい体の持ち主は、筋肉や関節とともに血管も硬くなっている場合が多く、血圧が上昇しやすいのです。実際に、国立健康・栄養研究所などの調査でも、前屈が苦手な体の硬い人ほど、血圧は高くなる傾向にあり、動脈硬化が生じやすいと報告されています。

危険の前ぶれ

特に注意するのは脳卒中と心筋梗塞

高血圧の人が突然襲われる危険症はひ人といろいろありますが、頻度のうえでいのは、脳卒中と心筋梗塞の発作です。そして高血圧治療の本来の目的は、こういった病気を防ぐところにあるのですが、いずれの病気も、その基盤は動脈の傷みにあり、しかもこれが一朝一夕で完成するものではないだけに、予防のむずかしさがあります。
高血圧を早めに発見し、さらに早期に正しい治療を受けていれば、動脈の傷みはそれほどひどくなるものではありません。血圧が高いということを自分では知りながら、そのままほうっておくために、突然に発作という目にあうのです。

悪いことをしても自分だけはだいじょうぶという考えは、まさに泥棒の思想に通じるものがあります。つまり、脳卒中や心筋棟塞の前ぶれがおこる寸前で高血圧の治療を開始したところで、もうそんなにひどく動脈が傷んでいるのでは、高血圧治療の意味は半減どころか、治療の時期を逸したといったほうが正しいでしょう。

それにしても、せっかく高血圧の治療を続けていたにもかかわらず、脳卒中や心筋梗塞をおこす人がいます。これは、治療開始が遅れたとか、降庄薬を正しく連用していなかったとか、食塩制限をはじめとする食生活を正しく守らなかったとか、必ずなにか要因となるものが潜んでいるものです。

前触れなしに発症する

高血圧に特有な自覚症状はありません。そして脳卒中や心筋梗塞をいつおこしても不思議はないくらいに動脈病変が進んでも、脳や心臓の組織に酸素不足が生じないかぎり、自覚症状は出てこないものです。大きな発作の前に必ず小さな発作がおこるというのであれば都合がよいのですが、脳卒中のなかでも、脳出血やくも膜下出血などは、いきなり大発作で発病するものですし、心筋梗塞も、なんの前ぶれもなしに突然おこるケースが半分以上ということですから、予断は許せません。ここは定期的に診察や検査を受けて、そのきぎしがあったら、たとえ自覚症状がなくても、予防のために生活上の注意を守ることがたいせつです。

つまりこういう症状は、動脈の傷みが極限に達して初めて出てくるものなのです。もっと早期の脳卒中や心筋梗塞の前ぶれはないかというと、これこそ、高血圧であり、糖尿病であり、脂質代謝異常なのです。高血圧治療の原点がここにあることをよく考えて、くれぐれも脳卒中や心筋梗塞をおこさないように気をつけたいものです。

前ぶれ症状

しいて脳卒中や心筋梗塞の前ぶれ症状というと、それぞれの病気で違いはあります。もちろんこんな症状がなくても、眼底検査や心電図検査をはじめ、問診や診察で、しかるべき兆候というものがつかめることも多いのです。前述のように、こんな前ぶれ症状が出るまで、血圧の治療をいいかげんにしておいてはいけないのです。

脳出血の前ぶれ症状

  • ズキンズキンと拍動性の頭痛がする
  • 視力障害(目が疲れやすい、チカチカする、細かい文字が読みづらい)

脳梗塞の前ぶれ

  • 回転性のめまい
  • 舌がもつれる
  • 一時的な片まひ(突 然、握っていたペンやはしを落とす)
  • 突然の下肢脱力(歩行中よろける)
  • 運動負荷で心電図に異常があらわれる
  • 労作時に脈が乱れる

症状

血圧が影響しているとは限らない

高血圧の人が、肩こりや頭痛、めまい、手のしびれを訴えるのは、それほど珍しいことではありません。また、朝日がさめたとき、胸がつまるとか、胸痛を覚える人も多いようです。

しかし、このような症状はなにも高血圧の人にかぎらず、血圧が低い人にもおこっているのです。また、血圧とは関係のない、別の病気でおこっているケースも多いのです。ところが血圧が高い人は、頭痛や肩こりがおこると、ついつい血圧のせいにしがちです。

最近は、頭痛、めまい、肩こりをしきりと訴える高血圧の方の中で、頸部脊椎症の人がかなりいることです。この病気は、首の骨の変形や椎間板の狭小化などによって、そこから出ている神経が刺激を受けて、前記のような症状をおこすもので、日ごろの運動不足や、不自然に高い枕、悪い姿勢で車の運転をするといったことが原因でおこってきます。

首のレントゲン検査を受ければすぐ診断がつきますが、ときに、胸痛をおこすこともあり、狭心症と誤診されている場合も多いのです。

肩こり、頭痛をとるための体操

  1. 6秒ぐらい頭と手を押しつけあう
  2. 後頭部で押しつけ合う
  3. 側頭部で押しつけ合う
  4. 反対側を押しつけ合う

症状をとるには

この悩ましい症状が続くと、イライラがこうじて、血圧がさらに高くなってしまいます。早く治すには、首や上肢の柔軟体操をよくくり返すことです。
それも、朝だけとか、1日に2、3回というのではなく、1回分が1分半ぐらいでもよいですから、1日に20回も30回も、思い出したときにくり返しやってみてください。

初めのうちは、首を回すとゴキゴキ感じますが、1週間も2週間もたつうちに、だんだん柔軟運動も楽になってくるものです。ことに、朝日がさめたときにぐあいが悪いという場合には、寝ているときの首の姿勢が不自然であるためです。正しい首の姿勢というのは、起きているときの状態なのですが、高すぎる枕をしているときはもちろんですが、ふつうの枕を使っていても、後頭部に枕を当てて雇た姿勢は、どうしてもうつ向きかげんとなります。ということは、一晩中、書きものをしていたとか、裁縫に精をだしていたのと同じ状態ですから、これでは、朝日がさめたとき、肩や首すじが張ったり、胸がつまったりしても、しごく当然のことです。
ここは、大きめの羽毛枕を上手に使うのが得策でしょう。日常生活の首の姿勢についても、気がつかないうちに無理をしていることが多いものです。十分注意しましょう

たばこ

米国はたばこを危険視する

およそ先進諸国のなかで、日本ほどタバコを吸う国はほかにないでしょう。それでいて、タバコと関係の深い肺がんや心筋梗塞という病気は、日本がいちばん少ないのです。
これは世界の7不思議の1つかもしれません。

欧米では、心筋梗塞の要因の1つとしてタバコをとりあげ、高血圧や高脂質血症と同格に危険視していますが、これは、欧米人が栄養過多の状態にあって、血清コレステロールや中性脂肪の値が高く、糖尿病も多いし、太ってはいるし、血清尿酸値も高いというありさまだからです。

ただでさえ悪い条件がそろっているために、タバコを吸うか吸わないかが心筋梗塞の発病に直結しているとしても、当然の話なのです。日本では、アメリカの6分の1しか心筋梗塞をおこしていませんし、国民のコレステロール値も低いために、それほど強くタバコを危険視していません。

そうはいっても、高血圧の人にタバコを許す専門医はいないはずです。

たばこが有害な理由

ところでタバコが心臓血管系に悪影響を与えるのは、ニコチンと一酸化炭素です。ニコチンは、副腎髄質を刺激して、アドレナリンやノルアドレナリンというホルモンの分泌を促し、血圧を高め、脈拍数をふやしますから、心臓の酸素需要が増加します。これが狭心症や心筋梗塞発生の引き金となっても不思議はありません。

一酸化炭素は、タバコが不完全燃焼であるために発生するのです。これが赤血球のヘモグロビン(血色素)といったん結びつくと、容易には離れるものではありませんから、赤血球は酸素を結合する能力を失い、生ける屍と化してしまいます。

ところで脳や心臓の血管が動脈硬化をおこしていると、十分な血液が流れません。さらに、せっかく流れてくる血液が酸素を運んでくれないとなると、脳や心臓の細胞は酸素不足に陥ってしまいます。このメカニズムも、脳梗塞や心筋梗塞の発症原因です。

ところがタバコは、また別の悪さをします。これは、喫煙で血液中に遊離脂肪酸がいっぱいふえるからです。このふえ方は、心筋梗塞にいったんかかった人では特にひどいのです。

血液中の遊離脂肪酸は、心筋の酸素需要を増すだけではなく、血小板どうしの凝集や、血小板の血管壁への癒着をおこし、粥状硬化症の発生に拍車がかかるうえ、、血栓もできやすくなります。

そのほかにもタバコは、フィブリノーゲンをふやし、血液凝固を促したり、善玉コレステロールを減らしたり、血管内皮を傷つける悪戯もします。

昔から、紙巻きタバコは悪いけれど、葉巻きやパイプは安全だといわれています。これは、葉巻きやパイプは煙が濃厚なので、肺へ深く吸い込まないところに危険の少ない理由があると考えられています。

しかし、タバコにうるさい欧米では、近ごろ葉巻きもパイプもだめだという声が大きくなりました。ましてリトルシガーと呼ばれる細巻きは、深く吸い込んでもむせる心配がないだけに、紙巻きタバコと同程度の危険があるといわれています。要するに、タバコはやめるにこしたことはありません。血圧が高い人にとっては、有害そのものといえます。

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アルコール

アルコールと高血圧

ひと口にアルコールと高血圧との関係といっても、その内答はたいへんに複雑です。まず第一に、アルコールを常飲すると高血圧になるのかという点については、欧米では、「どうもそうらしい」という調査結果があります。

特に一日に60ml以上もアルコールを常飲していると高血圧になるというのです。日本ではかつて秋田県に高血圧が多い背景の1つとして、ドブロクが問題視されたことがあります。
実際にお酒を飲み続けていると、血圧が上がることが知られています。しかし日本人の高血圧の発生には、食塩のとりすぎや肥満、運動不足のほうが関連が深いので、アルコールだけを目のかたきにする必要はなかろうというのが、日本における通念です。

お酒を飲んだときの血圧への影響

アルコールを飲んだとき、血圧は上がるのでしょうか?それとも下がるのでしょうか?アルコールの血圧に対する作用はたいへん複雑で、飲酒中や飲酒直後は血圧が下がっているけれども、毎日酒を飲むという生活を送っていると、いつの間にか血圧は上がってくるのです。
つまり、血圧に対するアルコールの急性効果は降庄的に、慢性効果は昇圧的に働いています。要するに、アルコールでストレスが解消されると、血圧はみごとに下がるのがふつうです。

ただ、度を過ごしたり、酔った勢いではしゃいだりしたら血圧は上がることでしょうし、酒のツマミとして食塩をとりすぎたら、これもまた問題がおこるでしょう。

欧米では高血圧の人に対しアルコールを槍玉にあげて、1日三30ml以下(日本酒として1合以下)にするよう勧告しています。この点について、日本では寛大に考える医師が多かったのですが、最近は欧米と同じく制限するよう勧告が出されました。

心筋梗塞や脳卒中との関連性

アルコールのもう1つの問題は、アルコール常飲者は心筋梗塞や脳卒中にかかりやすいのかどうかという点です。これについては、血圧を正しく治療しているかぎり、アルコール自体は問題になりません。しかしおおざっぱにいうと、アルコールを飲んでいる人のほうが心筋梗塞にかかりにくいという奇抜な調査がいくつもあります。

ハワイ在住の日本人は、アルコールをたしなむ人ほど心筋梗塞にかかりにくいけれど、脳卒中はふえるという調査もあります。これもくわしくみると、度を越した大酒飲みとなると、こんなうまいぐあいにはいかないようです。

適量のお酒を飲むと、なぜ心筋梗塞にかからないのかについては、酒飲みは食べすぎをしないとか、適当にストレスを解消しているとか、いろいろとりぎたされていますが、その1つにアルコールは、血栓防止作用とともに善玉のコレステロールをふやすという研究が知られています。

では、結論はどうなのかというと、ふだん酒好きの人なら、家庭での晩酌程度であれば百薬の長であるといえまさかなす。しかしお酒の肴に含まれる食塩には十分注意することがたいせつです。

酒飲みに善玉コレステロールがふえるのなら、お酒をたしなまない人はどうすればよいのかというと、運動もよし、肥満是正もよしということで、善玉コレステロールをふやす目的で無理にお酒を飲む必要はどこにもないでしょう。

血圧が高い人はこんな飲み方はNG

  • 塩味の強いツマミをとる
  • 寒い時期のはしご酒
  • 食べないで飲んでばかり

自宅でたしなむ程度であれば気分がほぐれて百薬の長となります。心地よくなってゴロリと横になれば、血圧はぐっと下がり、一石二鳥の効果があるでしょう。お酒は「百薬の長」か?[本当] | lie&true(本当、嘘)