最大血圧・最小血圧

血液は絶えず流れている

人の生命と健康を保っているのは、それぞれ使命を異にする臓器が健全に働いているからです。その臓器を企業にたとえるなら、企業の健全運営を支える1人1人の社員は細胞そのものなのです。ところが私たちのからだを支えている1つ1つの細胞は、与えられた仕事をするために酸素を必要としていますが、大きな欠点として、酸素は食いだめできないのです。
つまり細胞は、仕事をするために絶えず酸素を必要としています。この酸素は、血液のなかの赤血球にくっついて運ばれているわけですから、血液は休むことなく細胞へ向かって流れていなければなりません。

大動脈の特徴

血液をまんべんなく流す原動力は心臓のポンプ作用にあるわけですが、心臓は、収縮している間は血液を大動脈内へ送り込むものの、心臓が拡張している時期は、血液は大動脈へ送られていきません。したがって、もし大動脈が井戸の管のようにかたくて弾力性がない構造だとしたら、水を流そうとポンプのレバーーを押し下げている間は水は流れるものの、レバーを上げている時期は、水の流れは完全に止まってしまうのです。これでは水を絶えずほしがっている細胞は、たまったものではありません。
しかし、私たちの大動脈と呼ばれるパイプは、弾力性に富んでおり、この欠点を十分カバーしているのです。つまり、心臓が収縮して血液を一気に押し出してくる時期は、大動脈はふくらみながら血液を受け入れるのです。
これは、心臓から押し込まれた血液のが、自己の弾力性によって元の姿に戻ろうとすることによって、大動脈内へたまった血液は休むことなく下流へ押し出されていくのです。このしくみによって、それぞれの組織の毛細管を流れる血液の量は、常にほぼ一定の量を保つことができるといいうわけです。

最大血圧のとき

左心室が収縮すると、左心室内圧が上がり、大動脈弁が開き、血液が大動脈へ押し出される。このとき、血圧が上がる。左心室が収縮するときの初期に、血圧は最大になる。毛細管の手前の動脈では、血夜がたくさん流れてくる時期と、ゆっくり送られてくる時期とを交互にくり返している。つまり、動脈の圧力は、高くなったり低くなったりしている。いちばん高い時期の血圧が最大血圧で、いちばん低い時期の血圧を最小血圧という。

最小血圧のとき

心臓からの血液の送り出しが終わると、今度は左心室が拡張期に入る。このとき、大動脈から血液が逆流しないように、弁が閉じる。ふくらんだ大動脈は、元の太さに戻ろうとする弾力性によって、下涜へ血液が送り出されるしくみになっている。左心室が収縮する直前の血圧が最も低くなる。

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